ヒロシ愛用のキャンプ鉄板とは?独焼鉄板とヨコザワの違いを徹底解剖
YouTubeチャンネル「ヒロシちゃんねる」を契機に巻き起こったソロキャンプブームにおいて、焚き火と並んでキャンパーの心を掴んで離さないのが「肉を焼く鉄板」の存在です。静寂の森の中、赤々と燃える熾火(おきび)の上に無骨な黒皮鉄板を渡し、分厚いステーキ肉を豪快に焼き付ける――あの象徴的なシーンに憧れ、野営の世界へ足を踏み入れた人は少なくありません。
なかでも、芸人ヒロシ氏が初期から愛用していた伝説的ギア「ヨコザワテッパン」と、現場の知見を注ぎ込んで自ら立ち上げたオリジナルブランド「NO.164 独焼鉄板」は、キャンパーの間で常に比較の的となってきました。2026年の現在でも、その人気と実用性の高さは衰えるどころか、道具を育てる一生モノのギアとして確固たる地位を築いています。本稿では、取材データと現場検証に基づき、両者の構造的違いから板厚の選び方、最新の再販動向、メンテナンスの極意まで徹底解剖します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ヒロシ鉄板の原点は「ヨコザワテッパン」であり、そこから現場での使い勝手を突き詰めて自ら開発したのが「NO.164 独焼鉄板」。
- 要点2:独焼鉄板のフチ立ち上がり(油こぼれ防止)と専用取っ手の構造がヨコザワとの最大の差別化点であり、用途によって適正が異なる。
- 要点3:板厚(3.2mmと4.5mm)の選択は熱効率と携行重量のトレードオフ。公式ストアでの再販状況と適正なシーズニング技術を理解すれば一生モノの相棒になる。
【愛用ギアの系譜】ヒロシが魅了された「ヨコザワテッパン」と「独焼鉄板」の原点
ヒロシ氏の野営スタイルを語るうえで欠かせないのが、ヒロシちゃんねる愛用ギアとして初期の動画に幾度となく登場した「ヨコザワテッパン(横沢鉄板)」です。ライターで冒険家の横沢鉄平氏が考案し、釣り具・アウトドア用品を展開するジェットスロウ(冒険用品)から発売されたこのギアは、取っ手もフチもない「単なるA5サイズの平らな鉄板」という極限のミニマリズムでアウトドア業界に衝撃を与えました。
自著やインタビューの中でヒロシ氏は、炭火や焚き火の上に乗せるだけで肉が驚くほど美味しく焼ける鉄板のポテンシャルを熱弁しています。網焼きのように余分な脂が火に落ちて煤(すす)だらけになるのを防ぎ、鉄板全体に蓄積された強烈な熱で肉の表面を一瞬でメイラード反応させ、旨味を内側に閉じ込める調理科学的メリット。この感動が、後のオリジナルギア開発への情熱へと繋がっていきます。
しかし、数々の野営現場を重ねるなかで、平らな鉄板特有の「油が周囲に垂れ落ちてバーナーや地面を汚す」「専用プライヤーでの移動時に不安定になる」といった現実的な課題にも直面しました。そこで「自分が本当に山の中で使い倒したい理想の鉄板」を具現化すべく、ヒロシ氏自らのこだわりを凝縮してプロデュースしたのが、プライベートブランド「NO.164」のフラッグシップモデルNO.164独焼鉄板です。

【徹底比較】NO.164「独焼鉄板」と「ヨコザワテッパン」は何が違うのか?
ソロキャンプ用の鉄板を探す多くの人が直面するのが、「元祖ヨコザワテッパン」と「NO.164 独焼鉄板」のどちらを選ぶべきかという問題です。外見は似ているように見えますが、開発思想と細部のディテールには明確な違いが存在します。
| 比較項目 | NO.164 独焼鉄板(どくしょうてっぱん) | ヨコザワテッパン(冒険用品) | 編集部の検証評価 |
|---|---|---|---|
| 本体形状・フチ | 四方にわずかな「立ち上がり(フチ)」加工あり | 完全なフラット(フチなしのA5サイズ一枚板) | 独焼鉄板は油や肉汁の落下を大幅に抑制。バーナー保護に優れる。 |
| 板厚展開 | 3.2mm / 4.5mm の2ラインナップ | 4.5mm のみ(標準モデル) | 独焼鉄板は携行性(3.2mm)と蓄熱性(4.5mm)を選べる幅がある。 |
| ハンドル構造 | 専用スリットに差し込み、ロックできる独自取っ手 | 市販のヤットコ・プライヤー型金型を付属 | 独焼鉄板のハンドルは一体感が高く、焚き火上での安定感が抜群。 |
| 公式定価の目安 | 3.2mm:約4,950円 / 4.5mm:約5,500円(税込) | 約4,980円(税込・ポーチ/ヘラ付き) | 定価ベースではほぼ同等の価格帯。入手難易度に大きな差がある。 |
| 収納袋・付属品 | 専用コットン収納袋(カーキ・無骨な布製) | 防油紙・専用ナイロン袋・ミニアルミヘラ | ヨコザワは買ったその日から使い出せるパッケージングが魅力。 |
ヨコザワテッパンの最大の強みは、「何の制約もない完全なフラット」ゆえに付属のヘラで焦げ付きを一瞬で削ぎ落とせるメンテナンス性の高さと、どこにでも滑り込ませられる薄さにあります。一方、独焼鉄板は「肉を焼いたときに油がダラダラと垂れてバーナーの五徳をギトギトにしたくない」という野営現場の生々しいストレスを解消するために、プレス加工によるわずかな返し(フチ)が設けられています。この数ミリの立ち上がりこそが、現場主義のキャンパーに熱烈に支持される決定的な理由です。
【厚さの深層分析】独焼鉄板「3.2mm」と「4.5mm」の決定的な違いと選び方
独焼鉄板の厚さの違いは、購入を検討するキャンパーが最も頭を悩ませるポイントです。独焼鉄板3.2mmと4.5mmのどちらを選ぶべきかという問いに対しては、移動手段と何を焼きたいかという2つの軸から論理的に導き出すことができます。
鉄という金属の物理的特性上、板厚が増すほど「熱容量(蓄熱量)」は大きくなります。4.5mm厚の鉄板は、強火で加熱すると鉄板全体に膨大な熱を溜め込みます。そのため、冷たい厚切りサーロインステーキを一気に置いても鉄板の表面温度が急低下しません。肉の外側をカリッと香ばしく焼き固め、中の水分を逃さずにレア〜ミディアムレアへ均一に火を通すという点において、4.5mmの蓄熱性能は圧倒的です。一方で、本体重量は約1.3kg前後に達し、荷物を極限まで削りたい徒歩キャンプやツーリングキャンプでは明確な負担となります。
対して3.2mm厚は、本体重量が約900g程度に抑えられています。熱の立ち上がりが非常に早く、熾火や小型シングルバーナーの弱火でも素早く適温に到達するため、燃料の消費を抑えられます。薄切り肉、ホルモン、ソーセージ、炒め物などを手際よく調理する用途であれば、3.2mmでも家庭用フライパンとは比較にならないほどのパリッとした仕上がりを実現可能です。「バックパックひとつで山に入るソロキャンプ」であれば3.2mm、「車でキャンプ場へ向かい、肉の焼き上がりに一切妥協したくない」というスタイルであれば4.5mmを選択するのが現場目線の最適解です。

【実態検証】ヒロシ鉄板の評判と口コミ|過熱する人気と転売市場のリアル
市場調査および主要コミュニティ(SNS、専門掲示板)におけるヒロシ鉄板の評判と口コミを検証すると、驚くほど高い満足度が確認できます。「ただの肉が高級ステーキハウスの味に変わる」「付属のハンドルがカチッと噛み合い、焚き火の炎から安全に鉄板を外せる」「使い込むほどに黒光りし、自分だけの道具に育つ」といった実用性と情緒的価値の両面で絶賛されています。
一方で、一部からはネガティブな指摘も見られます。その筆頭が「手入れを怠ると翌朝には真っ赤に錆びる」「フチに返しがある分、ヨコザワテッパンのように金属ヘラで端から端へ一発で汚れを削ぎ落とせない」という構造的側面、そして何よりも「買いたくても定価で手に入らない」という供給面の問題です。
NO.164鉄板の定価と転売価格の乖離は、ブーム期から現在に至るまで深刻な課題であり続けています。定価が約5,000円前後であるのに対し、フリマアプリやネットオークションでは8,000円〜1万5,000円前後のプレミアム価格で出品されるケースが後を絶ちません。これに対し、ヒロシ氏自身も公の場や動画内で「転売屋からは絶対に買わないでほしい」「順次製造しているので待ってほしい」と異例の呼びかけを続けてきました。
2026年現在のヒロシ鉄板再販情報については、突発的な入荷に振り回されないための戦略が必要です。NO.164公式オンラインショップ(公式BASEショップ)では、国内工場でのロット生産に合わせて定期的な再販が行われています。最新の在庫復活や受注開始のアナウンスは、ヒロシ氏の公式X(旧Twitter)および「NO.164」公式SNSで事前告知されるため、通知をオンにして公式の入荷タイミングを狙うのが最も確実かつ適正価格で手に入れるルートです。
【プロの結論】ソロキャンプ鉄板おすすめの判断基準|買うべき人・慎重になるべき人
情報過多の時代において、単に「有名人が使っているから」という理由だけでギアを購入すると、手入れの煩雑さに挫折し、押入れの肥やしにしてしまうリスクがあります。ソロキャンプ鉄板おすすめの選定基準として、自分が以下のどちらに当てはまるかを冷静に見極める必要があります。
独焼鉄板・黒皮鉄板を今すぐ手に入れるべき人
- 「不便益」を楽しめる人:洗剤を使わずにタワシで擦り、火にかけて油を塗り直すという「儀式」を愛おしい時間と感じられるキャンパー。
- 焚き火直火での肉料理を極めたい人:アルミやチタンのクッカーでは不可能な、超高温によるメイラード反応とジューシーな肉の焼き上がりを求める人。
- 道具のエイジング(経年変化)を愛せる人:使い込むごとに油が馴染み、銀灰色から漆黒へと変化していく「育てる歓び」に価値を見出す人。
購入に慎重になるべき(アルミやテフロン製クッカーを選ぶべき)人
- 撤収の手間を極限まで減らしたい人:食後はウェットティッシュでサッと拭くだけで片付けを終わらせたい合理主義的なスタイルの人。
- 1g単位の軽量化を追求するウルトラライト(UL)志向:バックパックの総重量を削ることが最優先であり、1kg前後の金属塊を運ぶことにストレスを感じる人。
- 調理スペースの広さを重視する人:A5サイズ前後の鉄板は一度に焼ける量が限られるため、ファミリーキャンプや複数人でのグループ料理には不向きです。

【一生モノにする技術】キャンプ鉄板の正しいシーズニング方法と手入れの極意
ヒロシ氏のような無骨で美しいブラックポット(黒錆被膜)に仕上げるためには、正しいキャンプ鉄板シーズニング方法の習得が不可欠です。購入直後の初期シーズニング、そして日々のソロ用鉄板の手入れ方法を誤ると、食材のこびりつきや赤サビの原因になります。
初期シーズニングの4ステップ
- 錆止め皮膜の除去:出荷時に塗布されている防錆油を落とすため、中性洗剤とスポンジ(またはタワシ)を使ってぬるま湯で徹底的に洗い流します。(洗剤を使用するのはこの最初の一度きりです)
- 完全乾燥と空焼き:コンロやバーナーの強火にかけ、水分を完全に蒸発させます。煙が立ち上り、鉄板の表面がわずかに青みがかった色(酸化皮膜)に変わるまでしっかり熱します。
- 油の焼き付け(皮膜形成):火を弱め、オリーブオイルや米油などの植物油を薄く垂らし、キッチンペーパーでフチの裏表まで均一に塗り伸ばします。油から煙が出なくなるまで焼き付ける作業を2〜3回繰り返します。
- くず野菜炒め:ネギの青い部分やキャベツの芯など、香りの強い野菜くずを鉄板全体で炒めます。これにより鉄特有の金属臭を取り除き、油を隅々まで馴染ませることができます。野菜を捨て、再度薄く油を塗れば準備完了です。
キャンプ後の手入れは至ってシンプルです。鉄板がまだ温かいうちにヘラで焦げ付きを削ぎ落とし、お湯と亀の子タワシでこすり洗いします。洗剤を使ってしまうと、せっかく育てた油の被膜が剥がれてしまうため厳禁です。水洗い後は火にかけて完全に水分を飛ばし、冷め切る前にオリーブオイルを薄く塗布して新聞紙等に包んで保管してください。湿気から遮断することで、何十年と使い続けられる一生の相棒となります。
【キャンプ 鉄板 ヒロシ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ヒロシ氏の鉄板と同じものを今から買うなら、ヨコザワテッパンと独焼鉄板のどちらが良いですか?
A1:使い勝手と安全性を重視するなら、フチの油こぼれ防止加工と専用ハンドルが付属する「NO.164 独焼鉄板」をおすすめします。一方、入手性の良さ(Amazon等ですぐ買える)と究極のシンプルさ、ヘラでの削りやすさを最優先するなら「ヨコザワテッパン」が堅実な選択肢です。
Q2:家庭用のカセットコンロで独焼鉄板を使っても大丈夫ですか?
A2:一般的な四角いカセットコンロで使用する場合、鉄板がガスボンベのカバー(ボンベ収納部)の上に覆いかぶさるような配置は絶対に避けてください。鉄板の強烈な輻射熱がボンベを過熱し、爆発事故を引き起こす恐れがあります。分離型シングルバーナー、または十分なクリアランスが確保できる焚き火台での使用が推奨されます。
Q3:シーズニング用の油はオリーブオイルで問題ありませんか?
A3:問題ありません。オリーブオイルは酸化しにくいためアウトドア用鉄板のシーズニングに広く使われています。より強固な油膜を作りたい場合は、乾性油であるアマニ油やエゴマ油、あるいは普段の調理で馴染みやすい米油やサラダ油を使用しても綺麗に皮膜が形成されます。
Q4:NO.164の鉄板が錆びてしまった場合、もう使えませんか?
A4:鉄板は金属の塊ですので、表面の赤サビなら何度でも再生可能です。金属タワシや耐水ペーパー(サンドペーパー)でサビを完全に削り落として銀色の地肌を露出させ、再度初期シーズニングの工程を行えば、何事もなかったかのように復活します。
まとめ:道具を育てる歓びと、自分に最適な一枚と出会うために
ヒロシ氏が世に知らしめた「キャンプ用鉄板」の魅力は、単なる調理器具の枠を超え、デジタル化された現代社会において「火と鉄で直に肉を焼く」という原始的な歓びをキャンパーに思い出させてくれた点にあります。
ヨコザワテッパンのミニマリズムか、NO.164独焼鉄板の機能美か――。板厚3.2mmの機動力を取るか、4.5mmの至高の蓄熱性を取るか。それぞれの特性を正しく理解し、高額転売に惑わされることなく公式の適正ルートで手に入れた一枚は、野営を重ねるたびに油を吸い、傷を刻みながら、あなただけの唯一無二のギアへと成長していきます。次の週末は、自分だけの黒皮鉄板を焚き火にかけ、至高の一枚肉を焼き上げる贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。 (出典: キャンプ 鉄板 ヒロシ(Yahoo!ニュース))